日本の一戸建て住宅も、以前に比べてずいぶんと様変わりしてきました。このことは、住宅地を歩いてみれば、その建物の外見を見るだけでもすぐにわかることなのですが。まず、日本の伝統的な家屋の特徴でもあった瓦屋根というものが姿を消していますし、木造住宅ではあっても、その外装が木造りではなく、ほとんどがモルタル造りや化粧レンガ造り、といったものになっていることがわかります。また、天井の高さが高くなっていることで、建物の一階分の高さが以前よりも高くなっていると共に、一階建ての平屋というものが姿を消してしまって、始めから二階建て(場合によっては三階建ても)であるのがごく当たり前、というようになっています。

また、モータリゼーションの定着によって、どの家にも車の駐車スペースが設けられている、というのもかつての日本の一戸建て住宅にはなかったことと言えるでしょう。さらには、そうした住宅の中に入ってみれば、畳敷きの部屋というものがごく一部しかないか、場合によっては全くない、といったことが今では少しも珍しくないこと、となっているわけです。トイレもまた、始めから和式ではなく洋式、といったことも普通となりましたし、そもそも生活様式そのものが椅子とテーブルによるもの、といったように、まさに日本人の生活様式がすっかり洋式化してきたことが、まさに日本の一戸建て住宅の変遷として、様々なところに見て取れるものとなっているのです。

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